FF14、黄金のレガシーから1年経って。

ゲーム
スポンサーリンク
スポンサーリンク

はじめに:1年後の今、立ち止まってみる

気づけば『黄金のレガシー』から1年が経ちました。
ローンチ直後の感想は以前の記事にまとめましたが、今回あらためて、「今の気持ち」を整理してみようと思います。1年経過しましたしね。

補足:過去記事一覧

この辺、今見返しても「ポジティブな気持ち持っている間に書いておこう」「でも率直に感じた不満も記述しよう」という素直な意図が見えますね。

今回もなるべく違和感を素直に書いていく、いわゆるお気持ち表明みたいな記事なので、苦手な方は回れ右、スルーしてください。
来たる「.3」に向けて、どうなるかなと思いながらこの記事を書いています。

今の自分とFF14との距離感

現在、私は継続課金は止めて、メインストーリー更新された時だけ課金しログインしてる感じです。
あまり言葉を選ばずに言えば、「まぁコンテンツは(自分にとって)期待できないかもな」と感じてしまったためです。

「黄金のレガシ―は酷い」とかそういう意図は無い……とも言い切れないが、基本的には
“not for me”という「自分には合わない」んだろうな、という感じです。

黄金のレガシーに感じた“熱量の欠如”

一番の要因

結論から言えば、『黄金のレガシー』に対して(個人的には)熱を感じられていない
ストーリーも演出もコンテンツも、.0以降も全体的に熱が乗っていないというか、刺さらなかったのです。

プレイヤーを巻き込む情熱が、物語にもシステムにも見えない。
「おもしろくない」もそうなんですが、「なぜこんな風に作ったのか?」が見えてこない印象でした。
もしかしたら高難易度コンテンツからは感じ取れるようになっているのかもしれませんが、そこに触れない個人からすると、マジでなんもねぇ一年だったな、と思っていました。

込めた拘りや情熱ってゲーム遊んでると見えるモノじゃないですか
ユーザーの事考えられてるな、とか、ここ拘ったんだろうなぁ!とか、カメラやキャラを動かしながら見える、そういうインタラクティブなモノから感動が今回のパッチからはあんまり感じませんでした。

この間のPLL

……そう思ってたら、この間のPLLで「チェック項目を埋めるような感覚で作ってしまっているのは否めない」みたいな言及がされてましたね。
まさに自分が引っかかってたところなので、「やっぱりそうなんだ、運営側もまぁ似たような事ぶっちゃけ思ってたんだな」と思えたのは、まぁ、良かったと言えば良かったような気はします。やっぱりダメだったんじゃん、という気持ちもありますが。

ストーリーの引っかかり:キャラクターと演出

演出のすれ違いの話「しくじってない?」

特に気になったのが、ストーリーにおける演出の空回りです。

あくまで一例、たとえばコーナのロネークに吹っ飛ばされる演出。演出意図は理解できるものの、どこかギャグっぽく見えてしまう

因縁のある相手と対峙する場面にも関わらず、感情の盛り上がりにも欠けていて、プレイヤーとしての没入感が途切れました。
ここは常々開発陣が仰っていた「ゲーム体験」として失敗していると感じています。暁月……いや少なくとも紅蓮・漆黒までは一定のクオリティはあったように思うのですが。

ギャグシーン沢山詰め込み多すぎ……は、まぁ、暁月の.0以降の話なので、一旦置いておきます。ここは好みの話でしょうし。

※.2ではある程度、このあたりは持ち直したとは思っていますが。

コンテンツの話

「自分、ターゲットではないんだな?」

そのままです。「自分はもうお客様じゃないんだろうな」と思ってもいます。

「エンドコンテンツ=行きつく先は全て高難易度」と再定義しようとしていた事。

あまり言及されていませんが、これが黄金で起きた事の中で、FF14にとって一番大きな変化だったと思います。

「現行のコンテンツに大体触れて、高難易度は行かないんだろ?じゃあもう提供できるものはありません」と突き付けられた……とでもいうべきでしょうか。

それは本当にその通りで、なので、距離を置くことにしました。

  • 大型フィールドコンテンツのフォークタワー
  • コスモエクスプローラーの高ランクミッションの設計のされ方(コレはちょっとこじつけ感ありますね)
  • 24人マルチの高難易度版「滅」
  • 今後実装予定のDDクリア後の高難易度レイド

こういうコンテンツ群、黄金メインまでクリアして、なお何かFF14にエンドコンテンツ以外の何かを期待している時点でターゲット層としてどこにも当てはまっていないんだろう、そう感じた……という事です。

エキルレの、運営の言葉を借りるならエキサイティング化については、良い面も悪い面もあると思いますが、また別な話なので一旦脇に置いておきます。

暁月までは微妙にそういう受け皿がありました。微妙に。無人島もVDもお世辞にも「最高」とは言えない構造ではありましたが、存在はしていました。例えばそういうコンテンツの微妙だった箇所が改善されていって、より良くなったコンテンツが提供されると勝手に思っていたんですが、何も触れられなかった、というのがこの1年でした。

※よく考えたら14はわりと昔から放置されているモノが多いので、ここは私が期待してるベクトルがズレてたんだろう、とも思ってます。
※(何かしらシステム上変化があった)VDか、魔獣使いあたりが早めに来てくれたらちょっと印象が少しだけ違ったかもしれません。チョロいですね。

逆に言えば、.0時点ではちゃんと満足して、以降のパッチはフェードアウトできたので、無理にストーリー以外継続してプレイする事なく過ごせているのは良い距離感の保ち方が出来てたんだな、と振り返りながら思ってもいます。

……ちなみにコスモエクスプローラーの中身は現状の月面までの内容だと、申し訳ないんですがゲームとして成立してないと思った代物だった、以外言及しません。課題しかないと思うので。

クレセントアイルの話もちょっとだけ

ちょっとだけ触れておきます。

まず、ざっくりと時間にして10時間程度はフレンドに誘われて楽しみました。話しながら遊ぶ分には面白かったです。
フォークタワーは行かなかったんで、ストーリーは最後まで見れてないので評価できませんが、BGMは良かったと思います。

一点だけ、レベリング系コンテンツはもう少し面白く出来る気もしました。スクエニなら旧IPに幾らでもアイデア転がってると思うんですよね……。

他にも雑味を感じた箇所や、正直どうなの?って部分は色々あるんですが、フォークタワー触れてないので全体設計がよくわかってない+それはそれとして楽しんだ側面もあるので、細かいところは黙っておきます。

おわりに:でも、嫌いにはなれない

総じて思うのは2点、

一つは「FF14というゲームが自分の求めていたものから変化してしまった」こと。何度か言っている通り、自分には合わないよ、というだけの話。not for meですね。
この点は悪いことではなく、開発側のビジョンが明確だからこそ起きた“選別”だと思います。
(ちょっと皮肉っぽいですが、FF14の楽しみ方・遊び方を明確に絞って、それ以外の緩く、なんとなく存在してるプレイヤーを弾いたんだと捉えてます)

もう一つ、ちょっと大仰な言い方になりますが、各コンテンツの粗さが重なり、「エオルゼアという仮想空間を感じとれる」熱量が失われつつあるのでは……とは感じています。

管理人は「ビジョンに合わず」「粗さが気になってきた」だけ。
だからこそ、「これは違ったな」と一歩引くことができました。

ここまで批判的なトーンになってしまいましたが、今でもFF14という作品自体は好きです。
アップデート・特にMMOなら大型拡張毎に目指す舵取りを変えることが出来るのが運営型のゲームの良いところでもあります。そういうタイミングで、また熱量が戻ってきたら遊べばいいか、と思ってもいます。

おまけ:与太話1「コンテンツの継続供給って難しいんだろうなーってハナシ」

※以下は本文では言い足りなかった補足や私的な視点になります。

管理人はもともと色んなゲームに広く浅く触れるタイプで、この1年、特に移住先を探していたというわけではないのですが、様々な運営型タイトルに触れてきました。

その中で感じたのは、「エンドコンテンツ(自体、もしくはそれまで)の設計・供給に苦戦しているゲームが非常に多い」ということです。これは国内外問わず共通していて、おそらく最も“成功しているように見える”のは予算を潤沢に投下できる中華系ゲームくらいだと感じました。
(文字通り、予算にモノを言わせている感は否めませんし、必ずしも満足がいく状態ではないでしょうが)

あくまで一例ですが、最近だとモンハンワイルズのエンドコンテンツが話題になりやすいですね。
(アレはそもそもエンドコンテンツに至るまでの設計も問題のような気がしてますが)

ユーザーの要求が高くなったのではない

よく、この手の話題に「ユーザーの目が肥えた」と言われますが、私はそうは思っていません。
根本的な問題は、「コンテンツの質や量ではなく、“ユーザーが求める方向性(ベクトル)に運営が追いつけていない”」という点にあると感じています。

つまり、供給側が“良かれ”と思って出しているものが、プレイヤーが本当に求めている体験とズレている。

FF14もまた、ズレが起きてたんじゃないか?

FF14で言えば、MMO的な“重周回コンテンツ”や“オンラインの気配を感じる世界”を求めているプレイヤーって、実はそれほど多くないんじゃないかと思います。

では何を求めているのかというと、「フレンドと気軽にワイワイ遊べるようなコンテンツ」な気はしてます。
これは、どちらかと言えばMO的な遊び方で、戦闘やエンドコンテンツにしても、短時間で済む・繰り返しやすい・報酬が見えるものが好まれているように感じます。

FF14は、「世界観や生活感」はMMO的でありながら、「戦闘コンテンツの遊びやすさ」はMO的というハイブリッド構造を持っていました。だからこそ、「ちょっと時間が空いたからインするか」「今日は友達とIDだけ行こう」といった遊び方がしやすかったし、ガチ勢以外にも、そういう層も受け入れられる土壌があったし広げられていった。
個人的には、それこそがFF14というゲームの魅力だったと思います。

黄金のレガシーは「大人数コンテンツ路線」への転換期だった

そんな中、『黄金のレガシー』はかなりハッキリと「大人数で遊ぶMMO的コンテンツ」に舵を切った拡張だったと思います。

  • 滅マルチレイド
  • コスモエクスプローラー
  • クレセントアイル
  • フォークタワー(分岐の塔)

高難易度の話は置いておいて、これらはいずれも、「皆で、(見知らぬ誰かと)大人数で遊ぶ」を軸に設計されたもので、インタビューなどを見てもその意図は明確です。

しかし、結果は思わしくなかった

残念ながら、これらのコンテンツは短命に終わった、もしくは反省点の残るものばかりでした。

  • 一瞬だけ盛り上がるが、すぐに過疎る
  • 周回性や報酬構造が弱く、継続的に遊ぶ魅力が薄い(これFF14の良さとも直結するので、キッツいんだろうなと思います)
  • 見知らぬ人とのプレイが“楽しい”より“煩わしい”になってしまった

そもそもFF14にはハクスラ的な蓄積要素もなく、MMO的エンドコンテンツと相性が良くないのではないかという根本的なゲームの方向性のズレもあるような気がします。
FF14が誇ってきた「限られた時間でも最新装備が取れる公平設計」は、初心者救済として非常に優れた思想です。
しかしこれが、“周回して得られる達成感”を奪ってしまってる側面もあるのではないかと感じています。勿論、やる人はやりますけどね!
クレセントアイルで過去のレアアイテムを大量に報酬として投入したのも、そのジレンマに対する一種の応急処置だったようにも見えました。

MMOを名乗りつつ、MOを目指すという矛盾

『黄金のレガシー』は「大人数で遊ぶMMOらしさ」を目指した拡張だった一方で、FF14プレイヤーの大多数は“MO的遊び方”を望んでいる。
更に報酬設計の迷走感が加わり、その食い違いが、今回の迷走と評価の分裂に繋がったのではないか──そんなふうに思います。

おまけ:与太話2「どうすればよかったのか」

「素人が考えてもしゃーないだろ」と言われやすい話ですが、何も建設的な話題も無しに締めるのはちょっとズルかなぁと思ったので、色んなゲーム触れてこの1年FF14に欲しかったなーと思うモノをツラツラ書いておきます。

「とりあえずアレ行くかぁ」の緩い選択肢の多さ

(個人的には、エキルレ思いつめるほど難しいとは感じてないんですが)
一部のフレンドはエキルレの複雑化が原因で、抵抗感や苦手意識が少し強くなってしまったみたいで、すると一緒に遊ぶコンテンツが地図ぐらいしかないんですね。地図が面白い面白くないじゃなく、これしかやらないと飽きる。エキルレに慣れさせようと何度か誘ったんですが、地面ビカビカ、ギミックの襲い掛かる感じが加齢と疲れ目に響く、とのことであんまり響きませんでした。わかる。わかるぞ。地面ギラついてんのキツいよね。
かといって他の目ぼしい新コンテンツも無いので、装備更新する必要性も地図だと薄いし、ログインする理由がない。その方は、ストーリーも合わなかったとの事で、いつからかログインしなくなっちゃいました。

身内だけで手伝いあうようなレベリングコンテンツもあんま無いですしね。
※クレセントアイルがそうだったんでしょうけど、高難易度に行きたいわけではないとなると、やる原動力が特にない

(シリーズ的には褒められたタイトルではないんですが)例えば、ディアブロ4でいうならヘルタイドのような、ランダムに選出されたマップ・時間帯で強化FATEや強化ザコ殴るだけでもカジュアル層にとっては美味しい報酬がある、とか、そういうのあると、とりあえずダベりながら行くかぁ、となって良いかもしれないなと思ったりもしました。
例えばアートマ周回に紐づけて、ドロップ確率が高くなるフィールドとか時間帯とか複数用意して、とかあると違ったんだろうなぁと思います。MMO的な遊びにもなって、かつ、かかるコストも低くて良くないですか?ダメ?

作業的周回の気持ちよさ

周回如何に楽しめるか、っていうところはゲームでは大きいと思うんですよね。
ちなみにそのうち記事作りますが、最近の作品だとモンハンワイルズは素材集めの側面が滅茶苦茶薄れてしまって、装備作る喜びがまるで無くなりました。周回の原動力が一つ、無くなったスゲェ致命的な例だと思ってます。

で、これは個人的にはVDの改善に期待している箇所です。

  • クリア後報酬、例えば同伴NPCの着替え要素
  • ED一つクリアにつき、そのコンテンツ内の恒常バフ追加(ダメージ+0.5%とかでも)
  • 周回によって専用アビリティに触れる経験値を貯めて、LvUPできる
  • アビリティの種類を単純に増やす(サポートジョブから流用でもいいので……)

革命的で斬新なアイデアとは思ってませんが、個人目線であるとちょっとだけ嬉しいな、って思うモノを並べてみました。別にコレに限った話じゃなく、この「ちょっとだけ嬉しい」があると、他人を手伝うきっかけになったりするので、短めのロア以外になんか報酬が欲しいんですよね。

積み上げる面白さ

最近は、「レベリング途中の面白さ・長さ」に拘っているゲームか、「即レベリングを終えてエンドコンテンツ行き」にしているゲームか、両極化してる肌感があります。

暁月までは(多分コストが無い中で)レベリング楽しませよう!って片鱗見せてくれてたんですが、「バディのレベルアップ」「攻略小隊によるレベルアップ」「フェイスによるNPCレベルアップ」「ドマ町人地、無人島などの拠点成長系」など、大型フィールドやDD系を除いても、プレイヤーに紐づくレベリングコンテンツが豊富にあったんですよね。

今回はクレセントアイルのサポートジョブがそれなんですが、なんとこれをレベルアップしても個人単位ではストーリー一つ見れるようにすらないんですよね。14の報酬形態にしてはかなり珍しいと言えると思います。

要するに積み上げた先に見えるモノが「フォークタワーで連携する用途のアビリティ追加」だけじゃあ面白くないよね……という。

ここはストレートに次の1年、別なモノが今後追加されるといいなぁ、ぐらいでしょうか。DDも魔獣使いもありますしね。

最後に

色々書いたんですけど、これらのアイデアが優れてるとは思ってません。
この辺の話はオマケで、「そうしないとFF14の今後はお先真っ暗だ!」という事でもないです。(粗さは……さすがに取り除かないといけない気がしますが)

でも素直に「見出しに書いたような面白さは、今この時点では他ゲームのほうが明らかに優れていて、14にあればもっと嬉しいな」と思うモノばかりです。そう思うという事は、やっぱりFF14の世界観が好きなので、方向性が合ってまた楽しめることを期待しています。