【ゲーム雑記】ファイナルファンタジー16体験版は「とても暗かった」けど「とても楽しかった」。

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つい先日、ファイナルファンタジー16の体験版をプレイしてみたので、その感想をメモしておこう、という記事です。製品版見て「ほら見ろ!不安がってた部分はこんな風に解消されたんだぞ!」「楽しい部分は楽しいままだったな!ガハハ!」と見返すためのメモでもあります。

※本記事はすごく個人的・主観的な、あくまで感想記事です。さも偉そうに書いてる部分もありますが客観的な視点や、冷静な視点は欠けてる可能性が高いので、その点よしなに見てください。

※前情報は敢えてPV見ているぐらいなので、製品版にどういう機能があるか・場面が搭載されるかわからないまま書いてます。

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最初に、この記事のまとめ

  • めっちゃ良かった
  • 予約した
  • バトルはDMCだった、楽しい
  • ストーリーが(期待通り)暗かった
    • CERO Dは伊達ではない
    • 体験版では露悪的な場面が多かった
    • 召喚獣の覚醒シーンは見ごたえがある!
  • 画面が暗かった
    • 雰囲気は出ていた
    • ただ「映像技術のアピール」は、正直カットシーンでやってほしい気持ちもある
  • 他、気になるところ

プレイ前

FF14を制作したチームということで、自分の中の期待値が上がりすぎていてインストール前は「これで面白くなかったらどうしよう」と心配していました。(管理人はFF14は進行形でプレイ経験あり)

CERO:Dになることについては、オウガシリーズ好きだったので…というか「松野作品好きの吉田P」率いるチームがナンバリング作るなら、「ストーリー重いファイナルファンタジー」になるとも予想はしてたので、そこに関しては抵抗感無く受け入れられてはいました。

ただ、前情報だけでは「その重いストーリーが面白くなるのか」はまだ判らずなので、ちょっと不安も持っていました。

何にせよ、とりえあず心配は杞憂に終わりました。いやー良かった良かった。

バトルは快適だった、というかDMCだった

快適でした。バトル回数も多すぎず少なすぎずといった感じです。

デビルメイクライシリーズのバトル担当の方が入って、一気に品質が上がったと言われてるバトルシステムですが、「ぶっちゃけほとんどDMC(ただし難易度は誰しもプレイできるように)」でした。

戦闘部分だけ抜き出せば「CAPCOMの、だいぶ難易度が低めの新作アクションかな?」ぐらいの感じで、当然とてもレスポンス良く、小気味良く動きます。

詳細はインタビューから窺い知れる事も多いので割愛しますが、とても快適で高品質だと思います。アクションゲーム経験がある方なら、サポートアクセサリ切ってても難易度は十分ゴリ押し可能ですし、アクセサリを使えばストーリーに集中できますし、いろんな人にプレイしやすいように工夫してあるんだなと思いながら触ってました。

サポートアクセサリも良好で、特に「回避サポートのアクセサリは二段階に分けてある」のは非常に良い試みだと思います。「オートで完全回避するもの」と、「一瞬画面がスローになって、短時間内に回避ボタンを押すと回避成功になるもの」とレベル別にわざわざ作っているのは好印象でした。

成長システムは「ボス(召喚獣)を倒して、新たに”ボスを模した武器・スキル”が手に入る」「敵を倒して入手できるトークンでスキルをビルドする」と……DMCライクでもありますが、これについては昨今では一般的なスタイルなので殊更寄せた感じはありません。

とにかく楽しくプレイさせてもらいました。

強いて言えば、ですが、先に挙げた通り全体的にカプコン新作のバトルシステム感があって、おなじみのファイナルファンタジーならでは…みたいな感覚が無い、というのはちょっと残念な面なのかもしれません。仮に「馬鹿みたいにデカい火球放ちたいなー」「クエイクの地割れで敵落っことすエフェクト見たいぜ」と思っても、今のところ無さげです。

敵キャラやボスは、ここぞとばかりにサービス精神旺盛

ストーリーが暗い展開が続くからか、ボスはだいぶはっちゃけてるというか、「サービスするよ!」という感じでした。

「くっせぇ!」と仲間が反応してくれる大型ボスのモルボル、「例のポーズ」で登場してパリィの練習役になってくれる序盤ボスの竜騎士、敵側の雑魚キャラに白魔導士や忍者が出てきたり、まぁ元気いっぱいでした。キャラ数も多いだろうにモーションも凝っていて、とても良い感じです。

バトルが楽しく感じるのは、間違いなく、この敵のバリエーションの多さによるものも一因でしょう。製品版でも期待してます。

グラフィック(風景)

ここは期待通りで、体験版では期待以上まではいってませんでした。

チョコボで果てしない広大な世界を旅しよう!みたいな場面は体験版ではないので、製品版がどうなるか判りませんが、ダンジョンも町の風景はめちゃくちゃ地味でした。

いや、とても美麗ではあります。

ただ、よく出来てはいるんですが、ハイファンタジーってこういう街並みだよね、こういう廃村や砦あるよね、のような「海外産大型RPG」的な延長線上の雰囲気で、そこにチョコボとかクリスタルと魔法等のFF的なエッセンスが加わっている”だけ”に見えます。

そもそも、そういうFFを期待していたので、個人的には期待通りではあるんですが、今のところ期待以上ではありませんでした。

具体的に挙げるなら、FF14の「漆黒のヴィランズ」で感じたような、「あぁ、長年色んなゲームをプレイしてきたけれど、こんなに美しい”世界観”をマップだけで表現できている作品があるのか…」という感覚は今のところFF16には感じていません。
他には同じシリーズ内なら「FF7 REMAKE(もう3年前!)」の、ウォールマーケットからミッドガル上層部への壁から、夕日の中、下層部を見下ろす「その世界観ならではの、美しい光景」も今のところありません。

ちなみに、タイタンとシヴァの戦いの中走るシーンはとても良かったです。(予算感が違うゲームと比較するのはちょっと酷い気もしますが)そこそこ最近のタイトルで言うなら、スターウォーズ フォールンオーダー辺りも別ベクトルで良かったですが、ここ数年のゲームはイントロにああいう展開織り交ぜるのが多くて大変良いと思います。

ここは序盤も序盤の体験版では描かれないだけで、製品版にきっとあるものだろうと思っています。ぜひ、期待してます。

グラフィック(屋内)

美しく、どこも雰囲気は大変良いです。

問題は「暗さ」。体験版では特にそういうシーンが多かったので目立っていた感想です。

今って映像表現として「暗いところをきちんと暗くできる描写」って最先端な雰囲気ありますよね。

「ゲーム体験」を優先している開発チームの中でも、こだけは何か理由があって譲れなかったんでしょうか。PS5の映像表現をウリに出す為に、やっているとか?何かあったんでしょうか。

事情は伺いしれませんが、どう考えてもゲーム体験を(わずかに)損ねるレベルの暗い場所は、多く感じました。
仮に「映像表現として美しい」を優先しているのであれば、カメラをグリグリ動かして進むゲームでそこ優先してほしくなかったな……という感覚はありました。快適に動けるゲームなので猶更。

「真っ暗にはせず、暗さを表現する」だなんて散々ゲーム分野が得意としてきたところです。そういう工夫をせずに、あちこち暗くしてる必要はあんまり感じませんでした
火を放たれた屋内なら燃えかかってる木っ端を飛ばしてもよいし、
夜の砦なら崩壊した壁や天井から僅かに月明りが差し込む…とかでもよく、
光源を出したくないなら、スモーク焚いたり、わずかに光る蜘蛛の巣が張ってあっても良いわけです。

この「ただゲーム的な意味もないけれど暗いだけの操作シーン、どこまで行けば壁になるか判断がわかりにくいマップ」は、正直に、率直に言うと鬱陶しく感じながら進めていました。

単純に、移動できる範囲・バトルできる場所の床や壁が見えないのが不快で、それこそカットシーンでやってくれ…。というのが率直な感想です。

※体験版が最も暗いそうなので、ここは製品版を素直に期待しておきます。今は「暗い場所が多い」と感じてますが、「明るい場面」の割合が多くなればその不満も激減すると思うので。

※ディスプレイの設定は(勿論)調整した上での感想です。でも、ある設定に最適化しているなら、どこかに明記しても良い気もします。PCタイトルならいざ知らず、コンシューマは多分「画面設定を起動するゲームに応じて変更する」文化はあまりユーザー側に無いでしょうし。

ストーリー

「良いシーンは多かった、けど体験版では暗いシーンが長い」という感想でした。

例えば、最初の主人公が若かりし頃、おそらく地方領主が政治してます感ぐらいの規模の、小国の貴族ならではの狭苦しい感覚やもどかしさを上手い具合に表現していたと思います。

クライヴは周りの人物には比較的恵まれている、けれど環境的には必ずしも恵まれてはいない。自分は民やベアラーには貴族として扱われるのに、肝心の貴族、特に母親からは同じ立場の扱いをされない。
ジョシュアも同様に、フェニックスのドミナントとして、自らのアイデンティティに揺らぎを感じている……この辺りの表現は本当に上手いというか、よかったと思います。

全体的なストーリー展開は、カメラアングルも含めて、どこか既視感のある展開というか「あ、ここで暗殺者的な役回りが来るな」と思ったら予想通り来るような、過去パートも現代パートも、(人物が登場する)カットシーンはどっかで見たことある展開が体験版では続いてました。
どれもクオリティが高いので、プロローグと思えば飽きるという事はありません。こういうシーンが好きだという人も多いでしょう。

何より、召喚獣が話に絡んでくるとシーンはとても気合が入ったカットシーンが増えていきます。
(召喚獣バトルもそうですが)フェニックスの覚醒シーンは中々見ごたえがありました。

特に「イフリートがジョシュア(フェニックス)を●すシーン」は本体験版で別格の気合の入り方で、「どうやったらジョシュア(フェニックス)が絶命するのか」をよく練られた壮絶なシーンだと思いました。あんな残酷な●し方を長尺で入れてくるとは思いませんでしたが、クライヴの復讐のきっかけになるポイントですから、大事なシーンだったんだろうと思います。

(余談というか雑談ですが、海外展開見込んでる為か、最近FFシリーズ全体が、そういうゴアなシーンが増えていってますね。そういう描写については(FF16はともかくとして)シリーズ全体に期待しているわけではないんですが、今後も増えるんかな。)

クリスタルの加護を断ち切る物語、として銘打たれている事からも、召喚獣はクライヴにとって試練そのものになっていくんだろう、と思ってます。おそらく。

最後に、CERO:Dということもあってか、イフリートとフェニックスのシーン以外にも「タイタンとシヴァの戦闘によって落ちてきた岩で、クライヴの同期が圧死する」とか「フェニックスの覚醒によってクライヴを認めてくれていた隊長格が焼失する」とか「演出のために首を切られる侍女2名」とか、ちょっと露悪的なシーンが多いのも印象的です。

この「死」ではなく「意図の有無に関わらない●害」を強調する演出は、FFシリーズでは勿論、松野さんの作品でもあまり見られなかったので(オウガシリーズはもっと淡々と人命が無くなっていくイメージ)今作の開発部による方針なのでしょう。

あとは、血液描写がキツい方はおそらく今作プレイするのは厳しいと思います。少なくとも私は薦められません。
ゾンビモノでもない、ヘッドショットのあるFPSや暗殺TPSですらない、なのに「CERO:D」は伊達ではないということですね。

【余談】用語サポート機能が良い、という話

扱うのは召喚獣で、魔法で、国家間の戦争とその歴史、なんですが描写が常にキャラクター視点から描かれるので、(勿論わざとだと思うけれど)俯瞰視点というか、国同士の関係性がどうなってるのか一部分しかわからなまま、話が続いていきます。

こういう疑問店を(ストーリーのスピード感を損なわず)補うために各キーワードを解説してくれる辞書的な機能があるんですが、コレが信じられないぐらい良い。こんな文章量減らして要点だけ解説する機能を搭載するとは思いませんでした。

「敢えてプレイスタイルの大きく異なる、MMOであるFF14」と比較すると、(特に客観的な視点から物事を見ようとする)アルフィノをはじめとする「信頼できる仲間達」が「主人公=プレイヤー」に対して、常に解説しながら進めてくれるので、どういう国・場所なのか、今どんな問題が起きているのか、どんな危機が喫緊の問題として挙げられるのか、プレイヤーにとって判りやすいようにストーリーが進んでいきます。(FF14では、プレイヤーが持つ情報量=プレイアブルキャラクターが持つ情報量にほぼ等しくなるように設計されているので、こういうシチュエーションが大事なんだと思っています。)

対してFF16では、主人公はクライヴではありますがプレイヤーの知識量と彼の知識量が常に一致しているわけではないので、彼を操作していてもクライヴ自身のバックボーンは体験版内では完全には明かされず、国が抱える課題は周辺のセリフでしか僅かにしか伺えず、映画を見るような感覚で少しずつ主人公クライヴや各国家間の情勢のディティールが明らかになっていきます。(とは言え、体験版だけでクライヴに関しては性格面の理解や感情移入は進みますが)
周りの町民に近づいて話しかけても、「町民およびベアラーと呼ばれる奴隷達」では持っている視点も情報量も狭すぎるので、生活感は伺うことができても、世界観のフレーバー的なものは判りません。勿論「あなたはご家族の中でも微妙な立場に晒されているクライヴ様!」みたいな説明セリフを放つNPCも出てきません。なので、話を進めても、動き回っても情報を直接説明されたり、情報を直接得られる場面は少ないわけです。(状況的に推測することは出来たとしても、直接説明される機会は少ない)
要するに「プレイヤーが積極的に操作しても得られる情報量が少ない」ストーリー進行・テンポ優先の設計だとみています。(ここはRPGというよりアクションゲームっぽい設計な気がします)

ここの差を埋めるために、(FF13の頃から特にこの手の辞書機能は豊富になってきていますが)FF16ではかなり洗練された、先述した辞書機能があるのでしょう。「ゆっくりと読む必要はない」が「疑問には答えてくれる」現代にはベストな機能ではないかなと思って見ていました。

召喚獣バトル

「ジェットコースターバトルとはよく言ったもんだなぁ」と思って触ってました。キングダムハーツ的な状況限定バトルと言えば判りやすいかもしれませんが、あれより各バトルのルールは判りやすい気がします。動かせるムービーみたいな感じです。

体験版ではイフリートとフェニックスのバトルを触れるのですが、ゲーム設計的には「ターゲットを定め続けて、射撃ボタン押す」「30秒~1分に1回来るボタンをR1でよける」だけのゲームなのですが、これを単調に感じさせないのは凄いなと感じます。

ただ、難易度がストーリーフォーカス(やさしめ)ではないバトル優先(ふつう)のほうだからか、なんか一回のミスで減る体力量が尋常じゃなく、冷や冷やしました。一度やる分には面白いんですが、二回は連続でチャレンジは作業的になりそうでしたくない(せめて時間をおいてから、見たい時にやりたい)絶妙な調整な気がするので、もう少しミスの負荷は減らしたほうがいいのでは……と思ってました。

とは言え、一度で普通にクリアは出来たので、そこも含めて良いバランスなのかもしれませんが。
いずれにせよ、ダイナミックな演出が多いので他の召喚獣バトルも楽しみです。

RPG部分は製品版に期待してます

これはタイトル通り。体験版だと「経験値もあって無いようなもの」なので、「敵を倒して稼ぐ(=効率の良い稼ぎ方を探したりする楽しみがある)」だとか、クラフト機能などがある製品版をただただ待つことにします。

終わりに

記事内の文章だけ見ると、不満も少なくないように見えますが、「動かしてるだけで楽しい」と感じられる快適さとゲーム部分のテンポの良さはかなり歴代でも上位に来るので、とにかく滅茶苦茶楽しんでました。

他にも細かい部分で良いところは沢山あります。仲間のドット絵表示されるの良いよね…とか!

正直体験版プレイする前までは悩んでましたが、これのおかげで予約しました。22日早く来い。

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