【ネタバレ感想】ガンダム ジークアクス Beginning

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今日見てきました。とんでもねぇな。

今年はいろいろ更新しようと思っていて、時間見てちょこちょこ下書き進めていたんですが、この記事最優先で書くことにしました。ストーリーの解説や考察はしていませんが、あまり気にせずネタバレしてるので気を付けてください。

あと先に言うと、ちょっとくすぐられた箇所が「若いころの古傷」感があったので、全体的に勢いだけで書いてます。もっと書きたい気もするんですが、短めにまとめていたりもします。

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最初に、回避用のワンクッション

とりあえず定番のワンクッション置いときますね。

グラハムが溶鉱炉に沈むシーンは涙無しでは見られませんでしたね!!!

「見るまで」と「見たあと」

見るまで

前情報の段階はそんなに意識してなかったんですね。

フリクリは好きだし、一年戦争話題っぽいよねとか頭部破壊とかGガンっぽいよねとか、そんな感じの話は見たような気がする、けど意識的に情報取りには行ってなかった。
なんなら劇場版かテレビシリーズなのか、どういう構成になっているのかさえ追っていませんでした。いつも通り「始まったら見る」ぐらいの温度感だったわけです。

ところが、何の気なしに別の映画を見に行ったタイミングで、ふと”公開予定!”的な情報を目にして、「あー劇場版?テレビシリーズ公開前の最初の話か」と気づいて、何となく気になり始め、見てみるかぁ、ぐらいのつもりで予約しました。

公式からネタバレ動画が20日に公開されちゃったんですが、それも見ずに、SNSも極力断ち切って21日に見にいきました。大正解でした。

見たあと

まだちょっとだけ動揺していて今に至ります。

先に、見終わった感想まとめ

・すげぇの見た

・BGMと挿入歌は神

・なんとなく考察できそうな箇所はあっても、展開そのものは全然読めない

・戦闘シーンは演出と勢い優先で、この辺は好き嫌いありそう

・宇宙空間上を泳ぐような動きは表現できてても、宇宙空間での戦闘エンタメは表現していなかった印象はある。(そういう方針なのか、技量なのかで言われると前者のような気がする)ここは御大をはじめ、歴代の一部のシリーズが凄すぎるのもある

開始10分ぐらいで、好き勝手やってるヤツが一人いる事に気づく

最初は動揺というか、唖然としすぎて感想という感想が出てこなかったんですが、「五倍以上のエネルギーゲインがある」みたいなセリフ辺りで、段々と何を見ているのか・どういう話にしたいのか飲み込み始めました。「シャアのifルートやりたいヤツがいるんだな」という事に気づきました。

「エヴァの人」としておきます。

前半、「エヴァの人」が脚本か何か関与してるんだなっていうのは上映中の段階ですごーーーーくよーーーく判りました。原液垂れ流し感というか。濃厚でしたよね。これで映画一本作りたかったぐらいあるだろ、と思ってたらパンフレットにそういう感じだったことが書いてました。そらそうよ。

正直中だるみしそう……と思ったらしない構成

ifルートならではの「こういうデザインで来たのかね」「そこシャリア・ブル広げるんだ!渋すぎる人選だよなぁ」「あーそうなるよね!ビグザムがね!量産されてね!」と思いながら楽しんではいたんですが、「でもなんか二次創作の上出来なSSで書かれてそうなifルートをそのまま全力で再現したみたいだな……」と思いはじめてから、「新しいガンダム」やりたい割に一年戦争のファン枠から出られない感もちょっと感じはじめてもいました。

これを期待して見に来たんだっけ?という気持ち。ファースト好きですけどね。

ただ、中だるみしそうでしない構成にはなっていて、例えば音……というか声、新しいシャアの声。

馴染めたかというと、あっさり馴染んだんですが、あえて色の無い声というか、棒読みまではいかない・すごく淡々とした演技でこれは凄いなぁと思ってはいました。「今は仮面を被っている演技だから」とも言えるし、今後のガンダムの展開をどうとでも出来るような感じです。
ただ、状況解説するような場面でも喋るテンポまで同じで淡々としていたので(こういう演技の方針だったとは思うのですが)もうちょっと艶は欲しいなぁ~と思っていたりする場面もあるにはありました。でもそういう時は、良い具合にキシリアやマ・クベ等が合間合間に登場して(声優交代はあれど)ベテランが耳に彩りを与える構成になっていて、冗長さや長さはそこまで感じませんでした。

少なくとも、雑にザクレロやらなにやらの同窓会的な感じでごまかさない辺りは良かったですね。(ユニコーンの旧世代MS運動会はその必然性というか、背景もあったのでアレ自体は良いものだと思っている派です)

シャア、キラキラになる

前半戦が「キャスバル坊や」で触れてからの「期待しすぎた」の反応で終えるところと、アムロにもララァにも会わなかったのにアルテイシアを撃てなかった(アルテイシアを出すタイミングはさすがの一言)ことで終えるところ、

この2つのシーンを挟んでシャアがキラキラになっちゃう(文字通り。もしくはキラキラ入りする、でも可)展開は、「エヴァの人」っぽい〆でした。女性に振り回される感を逃さないというか。
でもこういう感想の持ち方は我ながらオタクっぽいと省みたりもしました。

異世界転生するわけでもなかろうに、と思ったらさすがにそうでは無かったようです。キラキラはユニコーン関係だったりララァ関係だったり考察は上がっているようですが、個人的にも上映中にその辺な気もするなーとは思ってたりしています。その予想をひっくり返されることも期待していますが。

怒涛の後半戦は「カラー一色」

カラー一色ってちょっと字面が面白いんですが、後半は完全にカラーのカラーだったので、カラー一色で合ってます。(むずかしい)

いっぱいあるので雑に書きます。

展開自体はもう監督の手癖感がある、理屈じゃないよ!という表面見せておいて、バックボーンはわりとカッチリしている感じが良いです。(ミノフスキー粒子の扱い、判りやすくて良かったですね。)

シャリア・ブルをこの配置に持ってきたかったんですねーーーという。パンフレットいわく、やはり広げる余地のあるキャラが良かったようです。……でもだからといって「元上司へニュータイプ的な共感を持ちつつ激重感情持つ役」になるとは思いませんでした。ガルマでもララァでもアムロでもなく、シャリア・ブル。コイツだけで恐らくジークアクスは戦っていけるポテンシャル持ってます。

主人公のマチュは性格を一言で表すなら「青春」そのものという感じで、衝動を抑えきれず勢いで行動しますが、自分でもその行動要因を把握できてない……というのが若さなんだよ!!!的な描き方はカラーっぽいというか監督の作品っぽくて良いです。最初の「逆立ち」のシーンで「学校・コロニー・自己」に対して漠然とした不安感を持っているのを表現するとか、視聴してる側に「雰囲気伝わるよね」と投げてくる感じの演出もよいです炭酸キツめのサイダー飲んでる感覚。
前シリーズ、水星のスレッタは令和的なアニメ表現で、複雑な情動を判りやすく演出する、で一貫していた気がしましたが、彼女はどこに向かっていくんでしょうね。
ちなみに演技もハチャメチャに良く、この手のキャラを違和感無く魅せるのは才能だと思います。

後半戦はミハルの暗号ネタをはじめファーストの小ネタも多いんですが、ずいぶん前の経験なので正しく拾えているかは自信が無く、そのへんは相応に楽しんだ程度です。

終盤、そしてエンディングへ

後半の、戦闘シーン全体の所感

宇宙空間の戦闘は最初にも書いたんですが、「敢えて前シリーズまでと描き方を変えている」感じはしました。ガンダムは特に宇宙空間の戦闘は、対峙するMSの位置関係を意識した演出になっていることが多く、時代劇で言うなら殺陣的な、独特な経験が重なっていた職人芸的な戦闘シーンが多いシリーズだという印象です。水星もしっかりこの辺は描かれていました。

ジークアクスは、少なくとも劇場版の後半では、最後の「誘導した」シーン以外は「モビルスーツが活き活き宇宙空間で動く」というところに主題を置いているように思いました。これはこれでBGMとのはまり具合も含めてよかったと思います。

が、劇場版前半のような戦闘シーンのほうが好きだー!という人も少なからずいるハズですし、視聴側も男性女性問わず結構目が肥えてるはずなので、この方針でどこまで盛り上げていけるのかは良い意味で気になっています。

ラスト

良い〆でしたよねぇ、このスッパリ終える感は実はユニコーン辺りの時あまり無かった印象なので、見終わった後の満足感すごかったです。
まぁでも別なトーンの劇場版2本見たようなものだからね?という感じもしますが。

曲の話

ねーーーー最高だったよねぇーーーーーしか感想がまだ出てないです。

Vの人は色々言われてる側面もあったり無かったりするそうです。あまり詳しくないんですが、個人的にはそもそも映画見るまで誰が歌ってるかすら把握してなかったので、普通に良い曲やな……と思ってました。歌モノ3曲あるうち、あれだけ配信されてないんですよね。期待してます。

ただ、今回のMVPは間違いなく米津で、歌詞が良すぎる。

テレビシリーズ見る?

見る!

……ただ、水星もそうだったんですが、新しいガンダムを見たくて見ているところはあるので、一年戦争に踏み込んでいくというよりは、踏み越えていってほしいというのが個人的な意見です。

何度も書きますが、ファーストはファーストで好きですし、一年戦争の派生モノも好きですが、それはそれとして令和の新シリーズに期待するものは別なものなので。

監督の個性はいつも通りガチガチに発揮されているので、そのノリが合わない人はさすがにキツいかもしれないですが、それでも素敵な仕上がりの作品になるんじゃないかなーとは思っています。